でじたるフラッパー

IIJmioミーティング#17(東京会場)に参加してきました

2017年10月14日開催のIIJmioミーティング#17(東京会場)に参加してきました。
今回は私も使っているDSDS(Dual SIM Dual Standby)の考察が非常に興味深いものでした。

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今回の配布物

今回はいつもの水と、
AndroidバージョンにちなんだOREOでした。

前回の質問でお菓子の要望があったので、
それに応えた形でしょうか。

展示スペース

今回の展示の目玉は、
発売したてのHUAWEI社のhonor9と
VAIO社のSIMフリーPCでした。

VAIOオリジナルSIMのPC

Windows10にデータチャージ専用アプリをビルトインした、
VAIOオリジナルSIMを使ってLTE通信できるVAIOが展示されていました。

VAIO本体にSIMスロットが搭載されていて、
最近話題のeSIMではありません。

SIMカードは流用可能なようですが、
規約上は専用であり、データチャージもVAIOにビルトインされた
アプリ以外からはできないとのことです。

HUAWEI honor9

発売したばかりのhonor9を体験できました。
背面のデュアルカメラが特徴のミドルハイエンドの端末です。

画面は非常に綺麗で、前面に指紋センサーを搭載しています。

薄型で、背面のサイドはカーブして手にフィットします。

最新機種なのでUSB-TypeC採用です。

Androidのバージョンは7.0でした。

今までにない白黒とカラー別のデュアルカメラが特徴

honor9の大きな特徴は、背面のカメラがよくある
通常と広角の二種類のカメラではないことです。

この二つのカメラは片方がカラー、
もう片方が白黒専用となっています。

カラー写真を撮る際も白黒と併せて撮影され、
白黒のコントラストの良いところとカラーを合成することで、
きれいな写真を作ってくれます。

試しに片方手でふさぐと面白い現象が起きますので、
是非実機に触れる機会があれば触ってみてください。

本体に保存されていた写真を撮影するとこんな感じです。

画質も文句なしなので、
通常と広角切り替えの普及しているモデルとは
ちょっと違う面白いカメラです。
白黒の効果をよく使う人なら、
白黒専用レンズがいい仕事するのでお勧めです。

IIJmio Update

最近ホットなミサイルによるJアラートの話とAppleWatch3(eSIM)の話が印象的でした。

ミサイルが発射されるとてくろぐのアクセス数が伸びるそうです。
じゃあでじフラもJアラートという単語を書くことになったのでアクセスが増えるのか??(笑)

格安スマホでJアラートは受信できるのか

結論から言うと、スマートフォン本体が対応していれば受信できます。

ただ、格安スマホは海外メーカーかつ、日本のキャリアの仕様に
完全に準拠したローカライズはされていないのでできるものと出来ないものがあります。


キャリア側では送信するIDを独自に決めていることがこのようなことの原因です。

また、対応しているはずがならない場合ですが、
実は受信に失敗することもあるようです。
受信に失敗したら問題じゃないかと思うかもしれませんが、
確実性よりも迅速に伝えること、スピードを重視しているためです。

Apple Watch3への対応

これは難しいようです。
少なくとも技術仕様などが公開されていないようで、
今後フルMVNOになっていくつか問題を解決しても、
実現できない可能性があるそうです。

コミコミセット

コミコミセットはキャリア的な商品となっているプランです。
これは敢えてそうしているとのことで、
今後市場を広げるには、通信サービスと端末を別々に選べる人を
対象としていることは厳しいと判断しての事だそうです。
自分で選べない人を攻略していかないといけないという危機感を持っているとのことです。

みおふぉん教室

今回はサポートセンターの現場からということで、
サポートセンターの責任者の周氏がお話をしてくださいました。

問い合わせの傾向から混雑具合まで

問い合わせの傾向は、サービス内容の照会が半数とのことでした。
個人的には意外だったという感想です。
どちらかというと接続・通話設定関連が多いと思っていましたが、
そうではないようです。

サポートセンターの電話は混雑しているとのことで、
今のところ他の時間と比較して空いているのは、
本当に微々たる差ですが13:00~16:00とのことでした。

多い問い合わせ内容については、
みおふぉん教室内でQ&Aを行っていました。

豆知識として、
店頭にお試し用のSIMがある場合があるそうで、
そこで端末が対応しているか確認することができるとのことでした。

紙申込の場合

結構重要だったので別見出しに。

郵便局や一部店舗でipadを使用せずに紙で申込する場合、
一か月以内にWebでメールアドレスを登録しないと一か月後に使用できなくなるとのこと。

BIC SIMカウンターで家族の手続きをしたことがありましたが、
その時はipad登録だったので気にしていませんでした。
というか知りませんでしたし、そのまま使えてましたので。

カウンター登録で即日開通して安心しているとハマるケースですね。
Webでのメールアドレス登録は要注意です。

万一SIMが止められてもカスタマーサポートへ連絡した上で、
メールアドレスを登録すれば再度使えるようになるとのことでした。

MVNOの制度について

MVNOの制度については佐々木氏がお話をしてくださいました。

MVNOがどのような制度に基づいて事業を運営しているのかという内容で、
これを聞けばあなたもMVNOを立ち上げられるかも!とのこと。

卸電気通信役務と事業者間接続

MNOから帯域を借りる方法として二種類の方法があります。

卸電気通信役務は殆どのMVNOがそうなんじゃないかと思われる制度で、
IIJmioもこの制度を使って契約しているとのこと。

事業者間接続は以下のような形になっているとのこと。

両社の違いは料金の設定権の所在ですが、
事業者間接続は色々と面倒なことが多く
積極的に契約する業者はいないはずとのこと。

ここで、たまに混同されていることがあるのですが、
レイヤ2接続=事業者間接続ではありません。

ネットワーク技術の話がレイヤの話で、
卸電気通信役務と事業者間接続の話は制度の話です。
卸電気通信役務の契約でもレイヤ2接続は可能です。

また、制度に基づいた料金表が各キャリアにあるとのことで、
基本的に料金表外での契約はできないようです。

料金表の価格から再販して儲かるスキームがあれば、
MVNOを立ち上げるチャンスがあるとのことでした。

個人的には既に撤退している事業者も出てきており、
MVNO事業(格安SIM)は既にレッドオーシャンが激化している市場と思っています。
それでも飛び込むなら単純再販型であれば設備も不要で、
意外とハードルは低いのかもしれません。

DSDSと着信シーケンスについて

本日の技術セッション。
私も使っているDSDSですが、
その仕組みについて木野氏がお話をしてくださいました。

DSDSとは

Dual SIM – Dual Standbyの略称です。
といいつつも、オフィシャルな定義は実ないとのことです。

機能としては以下の3種類が主な分類になるようです。

DSDAは二つのSIMが同時に待ち受けており、
無線部が二個稼働するので電池の消費が激しくなります。
DSDSは通信時のみ待ち受け側を切り替えるので
電池の消費が抑えられる仕組みとなっています。

なぜ二枚のSIMが同時に使えるのか

位置登録と呼ばれるSIM毎に通信に必要な手続きなどを、
メインSIMとサブSIM両方で実施しているために二枚使えるようです。
片方は必要な時以外はスリープしているのですが、
そのSIMもアクティブなSIMと同じように手続きを完了して、
切り替えて使えるように準備しているそうです。

また、SIM毎に違う着信確認タイミングを利用して、
わずかな時間で切り替えて着信確認を行っているのが、
DSDSの特徴とのことです。
これにより1つしかないRFで二枚のSIMを待ち受けられます。

このような間欠受信と呼ばれる、
通信の隙間や着信信号が基地局から通知されるタイミングだけ
切り替えて通信することで両面で待ち受けと通信ができるようです。

DSDSのこれからについて

DSDSの利用目的は「複数のSIMを使い分けて通信コストを節約する」使い方に
適しており、MNOのように一本の回線ですべてを提供する事業者の場合、
対応した端末を出す可能性は大変小さいとの木野氏の見解でした。

逆にMVNOとの相性が良く、MVNOの回線を利用してもらえる枠が増えると
捉えられるため、MVNO側も動作や特徴を把握してサポートしていく必要があるとの
考えているとのことでした。

これに関しては、同感です。
キャリアではDSDSの恩恵は無いので必要が無く、
今の機種の殆どはSDカードとの排他利用なのでSDカードを優先させるのは当然です。
キャリアにメリットがない以上、国内版からは削除される機能なのは間違えありません。
現状Xperiaがその状態です。
SIMフリー端末の特権的な存在で、一部の節約する人が重宝する機能だと思います。

今回のお話を聞いて、
XperiaXZsでDSDSをしていますが、電池の消費が変わらない
(悪くなった印象が無い)理由も良くわかりました。
DSDSについて分かっていないことも多いとのことで、
今後のIIJmio Meetingでまた掘り下げられることに期待したいと思います。

質疑応答パート

質疑応答でメモした範囲を記載しておきます。
敬称略とさせていただきます。

Q:タイプAからタイプDへの音声付きの変更できないか?
A:今のところできるようになる予定はない(IIJ佐々木)

Q:020番号の払い出しはありますか?
A:やる予定がありますが、もう少し先です(IIJ佐々木)

Q:MVNOを立ち上げるコツを教えてください
A:戦略ですね。厳しい事業なので対象となる顧客像を考えないといけません(IIJ堂前)

Q:口座振替検討していますか?
A:直近・中期でも予定できていません。(IIJ堂前)

Q:IPv6スピードテストはFlash以外の対応無いのか?
A:イベントに合わせたネタ的に作ってしまったので今のところ予定ないです。(IIJ堂前)

Q:みおぽんで帯域を絞ったりできるようになりませんか?
A:クーポンシステム自体に手を入れないと実現できないため非常に大掛かりで実現は難しいというのが開発者側の意見です。(IIJ佐々木)

Q:MVNOの再編と買収の予定は?

A:私(佐々木)も堂前もボールペン一本を買うのにも印が必要な身分なので30億円を買うのは…、会社としてならばあるかもしれませんがわかりません。(IIJ佐々木)

Q:フルMVNOの開始はいつ頃からですか?
A:おそらく3月くらいになると思います(IIJ佐々木)

Q:APN空でつながるのですがなんで?
A:実はAPN空でつながる設定を入れたので、間違えてもつながります。しかし、APNが空だとバグる端末もあるので、空でいいですと言いにくい状況で困ってます(IIJ堂前)

次回は

次回は年明け1月。
フルMVNOサービスの一端が見えてくるかもしれない時期なので、
内容が非常に気になるところです。
予定さえ合えばまた参加してきてレポートを書きたいと思います。

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