![Panasonic 縦型全自動洗濯機 7.0kg NA-FA70H6 分解洗浄](https://digifla.net/wp-content/uploads/2021/02/pana_bun_14.jpg)
2018年製 Panasonic 縦型全自動洗濯機 7.0kg
NA-FA70の分解洗浄です。
過炭酸ナトリウムでの洗浄後なのでそこまで汚れてはいませんが、
分解してお風呂のカビ取り漂白剤(塩素系)で徹底洗浄します。
分解前に注意
分解して破損しても当ブログは責任は一切負いません。
自己の責任にて行ってください。
途中通電が必要な個所がありますが、
濡れた状態など感電には十分に注意をしてください。
分解をした場合メーカー保証はなくなります。
繰り返しますが、自己責任で分解することをご理解お願いします。
必要な道具
完全分解に必要なのは以下です。
- 38mmナット用ディープソケット
Panasonicと日立は脱水層と洗濯槽が、
対角38mmのナットで接続されています。
これを緩めるのには必須です。
- インパクトレンチ又はインパクトドライバー 150N.m程度
ディープソケットを回すために必要です。
差し込み角に違いがありますので、
ディープソケットとエクステンションなどのサイズに合わせて選ぶ必要があります。
差し込み角変換ソケットなどで変換するのも手です。
手では緩みませんので用意しないのであれば分解をあきらめましょう。
ウォーターレンチの短いものなのでやっている方がいますが、
ナットを傷めたり、洗濯機自体が壊れたりしていますし、
とてつもない苦労をすると思うのでやめたほうが良いかと思います。
- ロングエクステンションバー 600mm
充電式インパクトレンチでは狭い洗濯槽内では作業できません。
入るだろうと思っても数ミリ以上中心からズレます。
エクステンションバーにより、洗濯槽の外まで延長してインパクトを使います。
- ギアプーリー抜き 200mm対応
これは特殊工具ですが、必須です。
手で抜けるような記事もありますが、抜けませんでした。
洗濯槽のひっかける箇所までの幅でサイズが決まるので
パルセーターを外してしっかり計測して選んでください。
この機種では200mm必要でした。
- ギアプーリー抜きを回すためのソケットレンチ
ギアプーリー抜きを回すためのナットサイズにあわせたソケットとラチェットがあるといいです。
- インパクトドライバ用ソケットアダプタ
手持ちのマキタのインパクトドライバを使用したため、
レンチ用差込口に変換するためのアダプタです。
必ず必要なわけではありません。
トルクの出るインパクトドライバをお持ちの方は、
こういうのでインパクトを代用できますが、
今回は3年程度の製品なので取れましたが、
固着が酷い場合にはトルク不足の可能性もありますので注意が必要です。
- プラスドライバ 複数サイズ
パルセーター取り外し用。
サイズは#3と大きめがよい。
大きなマイナスドライバでも代用可能
他は#2など一般的なプラスドライバで外せます。
- ラジオペンチ
コントロールパネルのハーネス(配線コード)を止めているクリップを外すために使用。
- 養生テープ
洗濯機コントロールパネル取り外し後の固定などで役に立ちます。
完全分解をしない場合は以下があればとりあえずは大丈夫でした。
- プラスドライバ 複数サイズ
- ラジオペンチ
- 養生テープ
ホームツールセットなどで揃う範囲なので、
完全分解せず、洗濯槽クリーナーで手が出ない範囲をちょっとやれればいい
程度ならこれでいけます。
NA-FA70H6 分解手順
洗濯機のコントロールパネル含む上部を取り外します。
ネジ4箇所で止まっています。
前2箇所は目隠しシールが貼ってあるので、
再利用する場合は頑張ってきれいにはがします。
![](https://digifla.net/wp-content/uploads/2021/02/pana_bun_05.jpg)
![](https://digifla.net/wp-content/uploads/2021/02/pana_bun_06.jpg)
※注意
ネジ4本外してもトップを無理にとってはいけません。
配線が固定されていて余裕がなく、無理すると切れます。
裏の鉄板カバーを外します。プラスネジ6本でした。
![](https://digifla.net/wp-content/uploads/2021/02/pana_bun_07.jpg)
配線を止めているクリップを外していきます。
写真のような白い突起が出ているところを
ラジオペンチでつまんで押し込んで外していきます。
(最後戻すので位置は覚えておく。)
![](https://digifla.net/wp-content/uploads/2021/02/pana_bun_08.jpg)
ここも忘れずに。
裏側の作業が終わり際に気づくと。。。。
洗濯槽の外と洗濯機のフレームの間から
前の人の、子供用靴下(片方だけ)とタオルが出てきました。
![](https://digifla.net/wp-content/uploads/2021/02/pana_bun_09.jpg)
洗濯機入れたはずなのに無い!!!と騒ぐのは、
投入時に隙間から外に出てこういうところに隠れるからですね。
気を取り直してトップカバーを外します。
外す前に蓋は養生テープで開かないように固定します。
![](https://digifla.net/wp-content/uploads/2021/02/pana_bun_10.jpg)
外す際はコードもあるので、後ろ側を支点に開くイメージなのですが、
写真のバーが洗濯槽やフレームとあたってしまうので、
一度左側を大きく浮かせてから外します。
配線は右側なので左側だけを大きく浮かせます。
先の配線止めのクリップを外しておかないと配線を切る可能性があります。
動かす際は気を付けて動かさないとバーを折ってしまうので注意です。
![](https://digifla.net/wp-content/uploads/2021/02/pana_bun_11.jpg)
開いたら閉じたり落ちたりしないように、
上部をどこかに固定します。
養生テープなどで壁などに固定するのがよさそうです。
![](https://digifla.net/wp-content/uploads/2021/02/pana_bun_12.jpg)
洗濯槽と脱水層のトップカバーを外します。
クリップ式で4箇所引っかかっていたと思います。
手で簡単に取れました。
これで洗濯槽と脱水層の隙間掃除までできる状態になりました。
簡易清掃でよければここで分解はやめておきます。
脱水層の取り外しに入ります。
パルセーターをプラスネジで外します。
簡単なので写真は省略です。
![](https://digifla.net/wp-content/uploads/2021/02/pana_bun_13.jpg)
出てくるこの38mmナットが曲者です。
![](https://digifla.net/wp-content/uploads/2021/02/pana_bun_14.jpg)
38mmのディープソケットに
エクステンションバー 差込口変換ソケット インパクトドライバー
で一気に緩めます。
![](https://digifla.net/wp-content/uploads/2021/02/pana_bun_15.jpg)
外れました。
![](https://digifla.net/wp-content/uploads/2021/02/pana_bun_16.jpg)
ただよくよく見てみると金属破片が出ました・・・。
この六角ナットはフランジ付きだったようです。
残念ながらフランジはインパクトによる衝撃で落ちてしまったようです。
しかしフランジがナットサイズに対して薄いので、分解判別用かと思うくらいのものです。
洗濯層内に残すといけないので6枚破片があるか確認しました。
![](https://digifla.net/wp-content/uploads/2021/02/pana_bun_17.jpg)
ナットの次はワッシャーなのですが、
これまた取りづらく最初は変形しているネジかと思いましたが、
写真の通りストレートです。
単に取りづらいだけなので頑張って抜き取ります。
![](https://digifla.net/wp-content/uploads/2021/02/pana_bun_18.jpg)
これで全部取れました。
あとは脱水層を引き抜きます。
手では抜けないので、
ギアプーリー抜きの登場です。
![](https://digifla.net/wp-content/uploads/2021/02/pana_bun_19.jpg)
ラチェットで回すと、あれだけ手で抜けなかったのがうそのよう。
![](https://digifla.net/wp-content/uploads/2021/02/pana_bun_20.jpg)
![](https://digifla.net/wp-content/uploads/2021/02/pana_bun_21.jpg)
![](https://digifla.net/wp-content/uploads/2021/02/pana_bun_22.jpg)
脱水層が外れました。
ギアプーリー抜きは脱水層が完全に外れる前に外してしまうと、
もとに戻ってしまうので完全に抜けるまでやりましょう。
過炭酸ナトリウムの効果か思っていたより奇麗です。
![](https://digifla.net/wp-content/uploads/2021/02/pana_bun_23.jpg)
洗濯槽も完全分解前に隙間から掃除をしていたので、
あまり手を入れる必要もないくらいきれいです。
洗濯槽はカビ取り漂白剤とスポンジで汚れを落とします。
最後水で流しますが、通電させて脱水で運転をしないと排水がされません。
作業中は水が貯まったままになりますので、
必要に応じて電源を入れて脱水にして水を排水します。
脱水運転中は中心の心棒が高速で回転しますのでけがをしないように注意です。
![](https://digifla.net/wp-content/uploads/2021/02/pana_bun_24.jpg)
洗濯槽をさらに分解します。
トップの部分はネジで止まっているだけなので外せます。
受け側はプラスチックなので間違えて締めこんだり、
何度も分解しているとネジが効かなくなるかもしれません。
![](https://digifla.net/wp-content/uploads/2021/02/pana_bun_25.jpg)
トップのリングは水が入っていますが、
脱水時のバランス取りようの水なので、
絶対に抜いてはいけません。
チャプチャプいうのは正常です。
![](https://digifla.net/wp-content/uploads/2021/02/pana_bun_26.jpg)
![](https://digifla.net/wp-content/uploads/2021/02/pana_bun_27.jpg)
4箇所の白い支柱は側面に爪、底面の窪みでハマっているだけなので、
真上に引き抜くと外れます。
やはり見えていないところ手の届かないところは汚れが取れていません。
![](https://digifla.net/wp-content/uploads/2021/02/pana_bun_28.jpg)
ショッキングな事実。
1週間おしりナップと洗濯物を洗っていました。
こういうのは分解しないとわからないし、
過炭酸ナトリウムも市販の洗濯槽クリーナーも落とすことができません。
![](https://digifla.net/wp-content/uploads/2021/02/pana_bun_29.jpg)
この支柱は水流を作るためのものですが、
写真の通り、水や石鹸がたまりやすい構造のため、
プラの支柱とステンレス層がカビます。
過炭酸ナトリウムでも落ち切っていません。
![](https://digifla.net/wp-content/uploads/2021/02/pana_bun_30.jpg)
脱水層の底面裏だけでなくこういったパーツもしっかり漂白します。
お風呂のカビ取り漂白剤で一網打尽です。
細かい隙間は綿棒などで落とします。
支柱はプラ強度のための作りが汚れたまりになっていますのでよく掃除します。
漂白後。
![](https://digifla.net/wp-content/uploads/2021/02/pana_bun_31.jpg)
![](https://digifla.net/wp-content/uploads/2021/02/pana_bun_32.jpg)
![](https://digifla.net/wp-content/uploads/2021/02/pana_bun_33.jpg)
![](https://digifla.net/wp-content/uploads/2021/02/pana_bun_34.jpg)
![](https://digifla.net/wp-content/uploads/2021/02/pana_bun_35.jpg)
漂白後はとてもきれいになり新品のようになりました。
一部どうしても細かい箇所で落ち切りませんが、まあいいでしょう。
![](https://digifla.net/wp-content/uploads/2021/02/pana_bun_37.jpg)
バランスを取るリングを戻すときは既定の位置があるので注意です。
![](https://digifla.net/wp-content/uploads/2021/02/pana_bun_39.jpg)
糸くず取りがついている柱については、
リング側が三角にくぼんでいます。
![](https://digifla.net/wp-content/uploads/2021/02/pana_bun_38.jpg)
何もない水流を作るほうは、平になっています。
間違えるとしっかりとはまらないので、無理やりネジを締めると壊してしまいます。
またリングをねじ止めする際は、締めすぎに注意してください。
特に電動工具を使用して無理にトルクをかけるとネジ穴が効かなくなる可能性が高いです。
難しいですが適度に締めておけば今のところ問題は出ていません。
元に戻す際は逆の手順です。
38mmナットの締め付けトルクはわかりませんが、
緩めた際のインパクトの力で絞めなおして終了としています。
特に異常もなくその後動作しているので問題はないと思っています。
ここまで完全に分解洗浄すると残っている臭いなども
全くなくなり気持ちよく使えるようになりました。
工具をそろえるとかなり割高
工具をすべてそろえるとなるとかなりのコストになります。
今回は破格で3年落ちの洗濯機が手に入ったので、
工具費用を出してもよかったのですが、
通常のメンテナンスであれば悩むところです。
この手の完全分解洗浄は業者にお願いすると2万円~です。
インパクトレンチを除けば工具代が1万円弱なので、
インパクトを持っていれば自分でやるのが手間を惜しまなければ安上がり。
インパクトレンチ(ドライバ―でも可)を含めてももう一回くらいやれば元は取れます。
壊れるリスクもあるのでよく考えて
どこまできれいにするかは考えたほうがよさそうです。
![](https://www17.a8.net/0.gif?a8mat=3H5RUR+96FMAI+3XC2+69HA9)
このように掃除専門業者にてメニューとして分解洗浄が用意されています。
当然分解のプロなので壊すリスクは低いですし手間もかかりません。
その分料金はかかってしまいますが、
この工程を見て自身では難しいと思ったけど1回は洗浄したい
という方にはいいのではないでしょうか。
工具代で分解洗浄ができちゃいます。
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